Spinach Forest

October, 2021

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Cycle

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人事考課の季節。特に変化なし。まあ下がらないならいいです。というか一段階くらいなら下がってもいいです。

マネージャがかわり、評価の自然言語が変わった。なぜ +1 の評価ではないのか、なぜ -1 の評価ではないのか、というサブセクションが追加されている。こういうテンプレが推奨されているのだろうか。個人的には何も考えず全員に 3 (of 5) を配っているマネージャが一番ラクでいいんだけど、今のチームのマネージャはみな真面目に評価してくるねえ。やっぱ 10 人くらいぶらさげて雑にしたほうがよくね?

そういえば少し前に勤務先関係者の退職エントリHN を賑わせていたが、入社直後のチームのマネージャが 25 人も抱えていてキツかった、というネガティブな評価をしており興味深かった。いいじゃん。同時に PM が超絶 micromanage なのがキツかったと書いており、マネージャがどうこうよりそれが主要な問題なのではなかろうか。ここで書かれている入社時のチームは地獄プロジェクト感があり、よく辞めずに生き延びたね、よかったね・・・と思いました。


ダメな PM とかダメな隣接チームなどから身を守るためにマネージャの権力と外交リソースが必要になり、マネジメントが厚くなることはあるだろうか。

たとえば、モバイル部門のマネジメントが厚いのは、そういう組織の歪みのシグナルなのだろうか。そういう面はありそうだね。別に激しい権力闘争とかがあるとは特に思わないが、プロセスのありえないレベルのダサさの皺寄せはある。

逆に言うと、組織がフラットでいいと主張するのはそうした組織の歪みがないことを暗に売り込んでいるのかもしれない。売り込むというと語弊があるが、マネージメントの薄さは組織の歪みのない健全さの一つのシグナルとして機能している。

因果関係はあるのだろうか。つまり、マネージメントの厚さは組織を不健全にするのだろうか。直感的というか心情としては真だけれど、まあ、どうかね。

Laptops

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Macbook Pro の新しいやつが良さそうで羨ましい。自分の laptop はまだ買い替え時ではないが、現実逃避に今ならどれがほしいかなと眺める。

最近、事情により朝の課外活動を bedroom でなく living room でやることが増えたため、デスクトップを買ってでかい画面を使う野望は叶わなくなってきた。やはり次かうなら画面がでかくて速い laptop が良い気がするなあ。

個人的には XPS 17 がほしいと思っていたが、XPS のお約束で Linux で問題が多いらしい。Dell が並列して売っている企業向けモデルの Precision は大丈夫なことが多い。しかしなんと最新のラインからは 4K ディスプレイが姿を消していた!正気か?なんのための 17 inch なんだ・・・がっかりすぎ・・・。

Linux laptop という制限は厳しすぎると割り切り、Linux mini PC を買ってそこに non-Linux の laptop をリモートで使うくらいが良いのかもしれない。どんな Laptop が欲しいかは知らないが、別にすぐ買うわけでもないので市況を見ておく必要もあるまい。まあこの調べ物からして完全に不要な現実逃避なのだが。

はー XPS 17 系列に全力で速い CPU を載せて終了にできるのが一番ラクなんだけどなあ。残念。次の Ubuntu LTS までに誰かがなんとかしてくれると信じておく。世の中的には ThinkPad とかも人気あるけど、個人的にはあんまし興味もないしどうせでかい画面もないのでスコープ外。


なんでこんなことに時間を溶かしているのか自分でも不可思議だけど、まあほしいコンピュータがあるといのは自分のようなパソコン世代のおっさんには生きる希望、というと大げさだけど、ある種の楽しみなのだろうねえ。

Parties

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衆院選があるというので各党の政策などを冷やかす。しかし日頃の無関心がたたって良くわからん。

野党は連立で政策を揃えている、というが、そんなことできるん?なんとなく維新の会が保守で、それ以外はだいたいリベラルっぽいことを言っているように見えるが、それがあってるのだろうか。

あとアメリカの Dem に一番近いのは日本共産党のように見えるが、なんか間違える?日本は socialism の国だとなんとなく思っていたが、政策だけ見ると別にそんなことない気がするなあ。

自民党は保守だと思っていたが、Republican 的な意味で保守なのかと言われると、よくわからない。古臭いというか、現状維持っぽい主張が多いのは事実ではある(現状の政権なんだから当たり前だけど。)

野党共通政策は減税するが支出は色々増やしたそうで、財源をどうしたいのかナゾ。累進課税を強めて金持ちから巻き上げるのは別にいいんだけど、足りんのかね。よくわからん。

維新の会は色々と節約するという話を前面に持ってきており、そこには意思を感じる。でも議員の減俸とか茶番だよね。そんな数百人しかいない人の給料いじっても全然インパクトないんだから、むしろきっちり貰って汚職モチベーションを減らしてくれやと思ってし合う。

政策の PDF はどこも箇条書きみたいのばっかりでいまいち説得力というか実現可能性がよくわからんねえ。どっかに予実をどうするかの見通しみたいのも書いておいてほしいが、カネの話をする割に実際の金額があまり出てこない・・・。政策提言とか公約とか、いちおう実績について議論できる自民党はそのへんは強みがあるよな。新聞社には fact check をしてほしいが、そういうのどっかにないのかねえ・・・。

などなど、日本の政治はよくわかんないね。自分が日本の政治を理解するために使っている資源はニアゼロなのであまり偉そうなことは言えないけれど、アメリカの赤青分断は、アホにでもわかる(というか、side を決められる)というわかりやすさはあるよな。

特にオチはない。

Anime Night

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添い寝の終わりに向け週に三回子供が一人で寝る日を導入しはじめたので、夫婦で Movie Night でもするかと金曜の夜は映画を見ることにする(自宅)。

何が見たいかなと考えるが、映像メディアから距離を置いて暮らす時間が長すぎたせいで特に見たいものが思いつかない。うーむ・・・と Google TV app をつついていたらアニメが出てきて、そうえば最近アニメとかマンガとかゼロだな、自分の日々に足りてないのはそういうどうでもいいおたくメディアなのではないか奥様と一緒には見れないけど・・・と recommendation を surf して trailer を眺めつつ watch list を構築する。

というわけで記念すべき一本目は Ride Your Wave (2019). サーファーの女の子がイケメンの消防士に恋をするがイケメンが死んでしまい、しかし主人公があまりに自立心がなく心配すぎてイケメンは成仏できず、最終的になんとか成仏してもらう、というような話。限りなくどうでもいい少女漫画映画化的ストーリーだったが、こういうどうでも良さを求めていた気もする。いま調べたら漫画原作ではないのだね。そして評判悪いね。そんな期待値の高いアニメだったのか?かなりどうでもよかったよ?

うはーどうでもいいーーーという気持ちとエキゾチックな日本の風景に心が洗われてだいぶストレス解消にはなった。なお寝ながらスマホでみる閲覧方式を試している。あまりにどうでもよすぎて奥様にはチラリとも見せたくない。

マンガを読むのに比べると(rental が多いので)費用は控えめだし、ダラダラと読み直して時間を溶かす恐れもないのが安心。一方、こんなどうでもいいことでガンと二時間も無くなってしまうと課外活動に差し支えるなあと思う。週に一本見るとしたら、Movie Night とわせて 4 時間。課外活動の上限が 2x7 = 14 時間であることを考えると、塊がでかすぎる。そういう意味では隙間時間で消化できるマンガの方がいいのかもしれない。たが買うのが面倒くさいね。同様にテレビシリーズの方が小さい時間単位で扱いやすい気がする一方、さすがに時間を溶かしすぎる恐れがあるのでパス。週に一回が多すぎるだけで、隔週くらいでいいのかもしれない。いくら 10 年分のバックログがあるとはいえ、北米で閲覧可能というバーもあるし年間 40 本も見たいものがあるとは思えない。(watchlist をみたら 25 本くらいだった。)

というわけで次回は再来週。

出荷を見届ける 2021

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2019. 2020 はなかった。パンデミックで参っており、それどころではなかったらしい。

なんとなく会社に行ってみたら、やはり人は少なかったがいちおう部屋が押さえられており、cupcake が振る舞われていた。相変わらずリークしまくりで、発表会も muted だし store は相変わらずよく落ちるしで雑、だが、それは全体としての「品質」とは整合しているので個人的にはそういうもんだろうという感想。完成度が高い flashy なのが欲しい人は隣町の電話を買えば良いし、買ってるだろうから。

自社製の SoC, といってもどこかの参照実装を改造したものだと思うけれど、に乗り換えるというのは会社的には big deal で、電話機部門としてはまあまあ historic な出荷となった。SoC とか作る人員を抱えた以上会社としての社運賭けちゃってる度も増したはずで、そういう意味ではもうちょっとなんとかしたら・・・と思わなくもない。

SoC が自社製になるの、戦略的にはフルスタックでコントロールできるのがよいという話だと理解している。ソフトウェア的には、SoC と自分のコードの間にわけのわからない SoC メーカーのコードが挟まらないのが良い。

SoC というのはハードウェアと一緒に SDK とかドライバみたいのがついてくる。そのコードは Android 無関係にかかれたナゾの独自ワールドで書かれた部分が多くアブストラクションとかに無駄が多く、ソースがないバイナリだけの部分もあり、ソースがあってもライセンスの縛りで限られた人員にしか読めない部分もあり(たとえば自分はカメラの ISP にアクセスするコードは読めない)、読めるコードも毎年 SoC と一緒にバーンと降ってくるので毎年インテグレートし直さねばならず、upstream もままならないのでバーンと降ってくるたびに同じバグがあったりして、こいう hoops をくぐるだけで仕事が終わってしまい価値のある仕事をする時間がない・・・とレイヤが下の方の人はいつも文句を言っていた。それを今は自分たちで書いたコードで置き換え「毎年降ってくる」ようなものはなくなったため、ハードウェアの bring-up が終わればすぐに価値を生む仕事ができる。ので下の方 (HAL, kernel) の人たちは張り切っている。

HAL のコードというのはソフトウェアエンジニアリング的にみると本当にヤバい。チップセットごとに完全にツリーがわかれていて、コードが全然共有されていない(共有する部分は基本的には OS の側に入っている。) 新しいチップセットが来ると前の世代のコードをコピーして、それをいじる。チップセットごとにディレクトリがわかれている。だから新しい世代でハードウェアに関係ないバグを直しても古い世代のバグは (cherrypick しない限り) 直らない。地獄。電話機メーカーもそれが地獄なのはわかっているので、HAL であっても世代間で再利用できるコードはなるべく世代非依存なモジュールに押し出して共有したりするが、なにせ自分でコントロールできない部分も多いので、限度がある。だから古い電話機の HAL は、出荷されたらもう良くならないのが基本。

自社でぜんぶソフトウェアを書くとこういう狂ったしきたりから決別できる。決別するのかは知らないが、常識的に考えるとすると思う。そうなると、出荷された電話機も OS の上の方と同じように出荷後もコードが進化していく、かもしれない。さすがに kernel のバージョンを上げたりはしないだろうけれど。

というわけで、ソフトウェアのチーム的にも SoC 獲得は big deal で、worth a デスマーチだと解釈されている。が、こういう苦労とその解放は HAL から下の話で、アプリのように OS 提供の API の上で暮らしている身には関係ない。なので、自分の実感としての感慨はない。近隣の人たちへ労いの気持ちはある。

アプリの速度担当としてみると、細かいトラブルはあったものの CPU/GPU は速くなっているし HAL のレイヤもそんなかんじで人々が張り切っており性能についても初期から専属で見る人々がいたので過去のような問題はなく、拍子抜けだった。自分の担当範囲外では色々大変なこともあったようだけれど、自分に火の粉は来なかった。

思い返すと、なんとなく Blink が WebKit を fork したときにちょっと似てるかもしれない。自分で全部コントロール出来るぞヤッホイみたいな excitement がある。


そういう組織・製品としての盛り上がりに自分を同期できるとよかったが、個人的にはそういうのとは関係ない様々にミクロな理由で、限りなく意欲の低い年だった。電話機の仕事を終わりにしたい気分が強い。それはなかなか叶わない願いなので、気分を盛り上げていく方が良いのはわかっているんだけど、なかなかね。

Paul Debevec

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Netflix Hires Paul Debevec: USC Researcher to Lead AI, Graphics R&D - Variety

あら、いなくなっちゃったのか・・・。グラフィクスまわりのスーパースターがどんどんいなくなるねえ。

近年はヒット作がないのでやになっちゃったのかな?

出勤

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物理的なアイテムの引き渡しが必要になったため、一年半ぶりくらいに出社。

  • Procrastinate していた自転車購入を決行。片道 20-25 分くらいの模様。
  • せっかくなので東京仲間を呼びつけて雑談ランチ。メシ食いながら雑談できるのいいよな。
  • メシがあるぞ!と食べすぎる。おやつがあるぞ!と食べすぎる。炭酸水があるぞ!と飲みすぎる。
  • Workstation の電源がつけっぱなしだった。何百ドルの電気代を浪費したのだろうか・・・。
  • Laptop をでかい画面につなごうとしたが USB-HDMI ケーブルがない。次回は家で余ってるのを持っていくべし。
  • 同僚は 3 人くらい来ていた。人と話すために来ているというよりは逆で、家での割り込みを避けるために来ていたり、ミーティングが多い人は会議室で VC をするために来ていたりする。確かにラップトップの画面よりはソファとテレビで VC する方がラク。つまり remote 人材になるには書斎だけでなく VC 部屋・・・までいかなくても VC 用のテレビとソファみたいのはあったほうが潤うだろうね・・・田舎で空間が許すなら。
  • オフィスは広くて、天井も高くて、あちこち座るところがあって良いねえ。まあ出勤している人が少ない今だけかもしれないけれど。
  • 会社きてたとき、そういえばそんなに働いてなかったなと思い出す。ラップトップ持ってウロウロしたり、おやつ食べたりコーヒー飲んだりしてばっかりで。トイレにいくだけでも 5 分くらいかかるし。家で働くのが生産的とは思わないが、会社も別に・・・というかんじ。環境よりは自分の問題。

などなど。

久しぶりの出勤は、割と楽しかった。週に一回くらいなら割と喜んで出勤する気がする。二回も別にいい。でも三回はちょっとな・・・。来年1月にむけて少しは出社というものに体を慣らしたほうが良い気がするので、来週から週に一回は出社してみる予定。

あと通勤片道 25 分、往復 50 分の時間が消える。この時間は家事子守に充てられているわけだが、それを奥様に押し付けることになり、厳しい。加えて今は一日子が家にいる日があり、その日に出勤されるのは負担らしい。そんなこと言われてもな・・・というかんじだけれど、当分その日の出勤は止めておく。個人的にはその日が一番割り込み多いので脱出したいんだけど。

WFH 終了に伴う家事負担の変化、に伴う家庭内/夫婦間での摩擦を想像するとかなり憂鬱な気分になる。が、考えてもストレスばかりあって無駄なので今は思考に蓋しておくべし。