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iKnow 感想など

ちょっと前に買収だか事業譲渡だかされたオンライン単語帳の iKnow、 気がつくと未だに使ってるのでふたたび感想などを書いてみる。長く使ってる人の感想はあまり見かけない気がするから。あと中の人に届けばと儚い願いも少々。

iKnow はコンテンツ付きのオンライン単語帳。コンテンツ付きな上に出題順序の工夫などを上手いことやってくれるので、金を払えばサービスの指示に従う以外に頭を使わず突っ込んだ時間の分だけ単語を覚えられる。コンテンツ集めやトレーニング方法の工夫は英語学習の面倒なところなので、それが金の力で解決できるのはよい。

単語を覚える以外にもいろいろできそうなことが書いてあるけれど、基本的には単語(と構文や熟語など)の暗記のためのサービスだと思って使うのが良いと思う。

コンテンツ付きの単語帳アプリは世の中にそこそこあれど、語彙の網羅性とテクノロジ側の出来をあわせて一番良いのは知ってる範囲だと iKnow と思う。自分は一時期 Anki という単語帳アプリを使っていた。アプリの出来に大きな不満はなかったけれど、とにかくコンテンツ(=単語)の登録が面倒で、あるとき挫けて以来 iKnow に出戻った。データ入力というのはほんとに苦痛なのですよ。音声データなんて現実的には諦めるしかない。

自分の使い方

基本的な使い方は試せばわかるので省き、自分がやっていることをぱらぱら書く:

基本的な方針は, まず飽きたり挫けたりないこと。続ければ何かは身につく。継続優先で無理はしない。あとトレーニング以外で頭を使う部分を減らす。そういう暗黙のオーバーヘッドは、やる気が低い日に響く。あーだるいなーさっさと iKnow やって会社いくべ…と歯磨きの延長くらいになるとよい。

一方、その範囲でなるべく効率を上げる。iKnow は語学のトレーニングとしてはだいぶぬるい部類。それはテクノロジのおかげで無駄な負担が減っているおかげでもあるけれど、サービスとして学習意欲が低い人にフォーカスしているせいもあるだろう。負担が小さい引き換えに、単位時間あたりで覚えられる単語の数は、たとえば Anki を使うときより小さい気がする。なのでできる範囲で工夫して学習の勾配を調整する。必要ない音声をスキップしたり、声を出したり。

たぶんデータを scrape して Anki にインポートするのが負荷調整の最終形だろうけれど、さすがにやってない。ダッシュボードがちゃんとしてるとか、たまに gamification 的な励ましがあったりするのは、それなりに良いものだと思うから。というのは言い訳だな。面倒だから。

不満、要望

iKnow、やる意味はあると思って続けているけれど、もうちょっと良くなってくれよと思いもする。 買収後の展開に期待しつつ不満を書いてみる。

そのほか

語彙の強化は語学の一部でしかないとはいえ、これだけ機械的に片付けられるのはありがたい。受験勉強でこういうのが使えたら楽だったろうにと思う。

ただ覚えた語彙も出会わないと忘れていくので iKnow の復習だけでは足らない。日常的に活字/音声コンテンツを消化しないと蒸発してしまう。技術資料やテックゴシップの記事が使う語彙は限られているので、もうちょっと雑多な読み物を読むようにしたいとは思う。あまりできてない。普段読まないもののために語彙を鍛えるのは無駄に見えるかもしれないけれど、そこは鶏と卵。やや人工的に bootstrap しないと読めるものは増えない気がする。